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過脂肪石鹸とは

 たとえば純石鹸等は完全に鹸化するため原料の油脂(脂肪)は残りません。一方、過脂肪石鹸はできあがった石鹸中に油脂(脂肪)が入っており、文字通りの脂肪が過多の石鹸です。つくり方は2種類あり、鹸化率を意図的に下げて完全に鹸化せずに原料の油脂(脂肪)を残す製法。もうひとつは製造時に蜜蝋や油脂を入れる方法です。

 原料ではなく成分に蜜蝋や油脂名(オイル名)が記載されているものは過脂肪石鹸です。

 特に、冷製法では原料の油脂をそのまま残すことで油脂中のビタミン等の成分が肌に栄養を与えると信じられていますが、製造段階までは壊れず存在した油脂由来のビタミン類等の有用成分も製造後(貯蔵中)に失われることや、完全に鹸化されていないために比較的酸敗しやすいことはあまりにも知られていません。

 そもそも過脂肪石鹸が発明されたのは、熟練の職人でなく素人同然の従業員がつくった場合、できあがった石鹸にアルカリが残ると非常に危険なため、石鹸中の過剰アルカリを封鎖する目的でつくられたのが始まりです。簡単に言えば、コスト削減のため企業のメリットは大きいのですが、消費者が使用する上でのメリットではありません。

 過脂肪であることは、使用上はデメリットになります。しかし、これをメリットのように誤解されるのは、過脂肪のため石鹸の洗浄力が弱く肌にやさしいと信じられている点ですが、実は石鹸の洗浄力を調節するのは過脂肪ではなく、洗浄中に加水分解された遊離脂肪酸です。しかし、過脂肪石鹸は過脂肪によって石鹸本来の洗浄能力が阻害され、その結果、肌の余分な脂が落とし切れていませんので、洗い上がりが優しいと錯覚するのです。古く酸化した余分な皮脂が残っているのに、これを必要な皮脂を残してくれていると勘違いし、有難がっているのは石鹸の洗浄メカニズムを化学的に理解していない人たちや解っていながら誤解を正さない狡猾な企業です。そもそも洗浄力と皮膚刺激は関係ありません。

 石鹸本来の洗浄メカニズムを発揮した上で肌にやさしい石鹸とは、「カリ石鹸」以外には存在しません。カリ石鹸は完全に鹸化するため、アルカリの残留がないため熟成期間を必要とせず、製造後すぐに使用できる上、肌にやさしいのに汚れはきっちり落とします。カリ石鹸は120年以上も前から局方カリ石鹸として「肌にとって最良の製法」とされ日本薬局方により厳格に定められており、病院等では皮膚科をはじめ皮膚炎の治療に用いられ、非常に低刺激で人体に対しての安全性も高く温和であるので産婦人科でも用いられています。(局方カリ石鹸は無添加石鹸です)

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